バーコードと携帯の話し(1)、そもそも携帯でバーコードが読める事をご存知でしたでしょうか

読み込みの速度も精度も専用端末と比べて劣るのですが、数年前から従来型携帯電話(平たく言ってガラケー)やスマホJANコード等の一次元バーコードが読めるようになっています。モバイルでは逆にQRコードが読めることが広く知られているものの、一次元バーコードも実は読めるということのほうがあまり認知されていないようです。これは、読み込んだQRコードに書かれている URL にジャンプさせるという機能が「テキスト表示」機能として i-mode 仕様の一部になった歳に革新的なサイネージの手段として当時は広く受け入れられたことにより早くから広く認知されるものとなったものの、一次元バーコードについては個人利用での有効な応用が無かった(これについて次回以降で考察します)こと、速度や精度の問題で(他にも根本的な理由があるかもしれませんが)既存の流通システムに応用できなかったことなどが原因であまり使われる機会に恵まれず、認知されなかったのではないかと考えます。

尚、このバーコード及びQRコードi-mode 仕様は OMA の mobile code 仕様に影響を与え(というか、実際はどういう経緯だったのか良く知らないのですが、良く言えば既存の仕様にたいして車輪の再発名をしない、悪くいうとコピペ?とも感じられる仕様が見受けられる OMA の他の仕様のなりたちから類推するに、i-mode 仕様を取り込んだ、もしくは寄書されたという感じだったのでしょうか?)、mobile code の white paper の reference として、公開されている i-mode 仕様の英語版へのリンクが紹介されています。
つまり、最近のOMA 仕様を実装するグローバルな端末でも、QR コードに書かれた URL をブラウザでジャンプできるようになってきている訳で、実際にヨーロッパやアジア諸国でも QR コードをつかったサイネージを最近みかけるようになってきていて、日本発の仕様が「お、こんなところで使われてたか!」とちょっとワクワクすることがあります。逆に日本では、フェイクサイトとか、電車内でカメラを使うことへの抵抗感などからQRのサイネージ利用が減ってきているように感じますので、このあたりは文化というか国民性の問題が出ているみたいです。

明日以降、せっかく携帯電話で利用できる JAN コードについて、流通系での利用ではなく、個人ユースでの利用を考察してみます。


言及した仕様へのリンクは以下です。

DoCoMo
・作ろうiモードコンテンツ / 知りたいiモード技術情報を選ぶ / バーコード
http://www.nttdocomo.co.jp/service/developer/make/content/barcode/function/index.html


OMA
・White Paper on Mobile Codes
http://technical.openmobilealliance.org/Technical/release_program/docs/CopyrightClick.aspx?pck=MobileCodes&file=V1_0-20081024-A/OMA-WP-MobileCodes-20081024-A.pdf